2016/06/150 Shares

犬が下痢に!ゼリー状の血便が出るも食欲あり…原因はストレスだった。

  • 犬が下痢をしている
  • ゼリー状の血が混じった便が出る
  • でも食欲はある

これらの症状は最近わが家の飼い犬・レオにみられたものです。数日前から軟便でしばらく様子を見ていると、下痢が頻発しさらにゼリー状の血が混じった便が出てくるようになったため、急いで病院で診察を受けました。

検査の結果は「大腸性の下痢」

原因は食べ過ぎか食あたりかと思っていましたがなんと「ストレス」によるものでした。どうしてそんなにストレスを感じていたのか…。

今回は犬の下痢についてタイプ別の症状と原因、ストレスとなった要因は何だったのか?、獣医さんから教わった下痢の治療法と対処法をお伝えしたいと思います。

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ゼリー状の血便は大腸性の下痢だった

犬が下痢でぐったり

わが家の飼い犬・レオは現在8歳。これまで頻発する下痢は経験したことがありませんでした。数日前から便が緩いことは気になっていたのですが、食欲があり元気だったのでさほど気にはしていませんでした。

ところが病院で診察を受ける前日に完全な下痢になり、しかもゼリー状の白く濁ったドロっとしたものが便と一緒に出てくるようになりました。

そして翌朝、水溶性の下痢が頻発しゼリー状の粘り気のあるものには血が混じっていたのです。もしや血便!?と驚き、便を捨てずに病院へ持って行きました。

するとそれを見た獣医さんは「あ~粘膜(粘液)が全部出ちゃっていますね。これは大腸性の下痢だと思われます」と即答。

ちょうどこの日は年に一度の健康診断を予約していたので、便の検査だけでなく、血液検査や超音波やレントゲンの検査もあわせて行い、総合的に判断をしてもらうことに。

結果、血液検査や超音波、レントゲンの画像からはとくに異常は見られませんでしたが、便の検査では腸内細菌の増加とらせん菌の検知という異常が見つかります。

「大腸性の下痢」と「小腸性の下痢」

獣医さんによると犬の下痢には「大腸性の下痢」「小腸性の下痢」にタイプが2つあるそうです。タイプによって下痢の回数や形状、便の量も変わってきます。それぞれの症状は次の通りです。

    大腸性の下痢

  • 1回の便の量は少なめだが、回数が増えることが多い
  • 便にゼリー状の粘膜(粘液)や鮮血があることも
  • 食欲がある場合が多く、体重減少もあまりない
    小腸性の下痢

  • 1回の便の量は多めだが、回数は少なめのことが多い
  • 腸からの出血がある場合は便が黒っぽくなる
  • 食欲がなく、体重が減少することが多い
  • 下痢とあわせて嘔吐することも

小腸性は胃腸障害、大腸性はストレスが原因に

では犬はどんな時に下痢をするのでしょうか?犬の下痢は人間と同じくいろいろな原因が考えられます。

    下痢の原因

  • 食事(食べ過ぎ、食あたり、脂っこいもの、牛乳)
  • 回虫や条虫などの寄生虫感染
  • ウィルス感染、細菌感染
  • 消化器系の疾患(腸炎や膵炎、腫瘍)
  • ストレス(環境変化)

原因を特定するには便の検査などが必要になってきますが、一般的に小腸性の下痢は胃腸障害が原因のことが多く、大腸性の下痢はストレスが原因になることが多いのだそうです。

ストレスの要因は引越しによる環境の変化だった

犬の下痢は引越しが原因

「何か環境で大きな変化はありましたか?」

獣医さんからのこの質問にハッとしました。

「そうだ、引越しだ…」

わが家は1ヶ月半前に引越しをしました。これまでは住宅街で静かな環境でしたが、今は商業地域にあたるため電車の音や救急車のサイレンの音がうるさいのです。騒音が大嫌いなレオは私が窓を開けるといつしか暗ーい物置き部屋に隠れるように。

さらに窓から外を見るのが大好きでしたが今の家ではそれが出来なくなりました。

どうやらこの環境の変化が良くなかったようなのです。

下痢の治療法は原因によってさまざま

犬の下痢、抗生物質の入った整腸剤

治療方法は下痢の原因によっても異なるので、まずは何による下痢なのか?をしっかりと見極めることが大切です。

レオの場合は、「ストレスによる腸内細菌の増加が引き起こした下痢」だったので、薬による治療(抗生物質の入った整腸剤)で様子を見ることになりました。もし血便の量が多い場合は、注射による治療が必要で数日間の入院となります。

犬の軟便と下痢が続いたらすぐ病院へ!検査内容と治療法をご紹介します

ストレスが原因の下痢の場合、症状がしばらく続くことがありますが、薬を飲んでも治らない場合や下痢の症状がひどくなる場合には再度、獣医さんに相談した方がいいでしょう。

食事は大腸性なら与えてもOK!

では下痢が続いている間の食事はどうしたらいいのでしょうか?

小腸性の下痢の場合、胃腸障害が原因となっていることが多いので、1日絶食して胃腸を休めたりお粥など消化がいいものを少しずつ与えるのが効果的です。

一方、大腸性の下痢の場合は、食欲がある犬なら通常のごはんを回数を分けて食べさせても大丈夫なんだそうです。

ただどちらのタイプにしても下痢による脱水症状には注意をしないといけません。下痢だからといって水を飲ませないのは危険です。犬は首の後ろの皮をひっぱっても元に戻らない場合は脱水症状のサインですので、十分な水分補給を心がけましょう。

症状改善には休息が一番!

犬の寝場所

下痢が続くと人間でも体は辛いですよね。それはワンちゃんも同じ。症状の改善には十分な休息を取らせてあげましょう。

睡眠を取ることで内臓の機能も回復していきます。安心して眠ることが出来る場所を作ってあげたり、肌触りのいいタオルやクッションで寝心地をよくしてあげるのもいいかもしれません。

犬のストレスを減らす対処法は?

わが家の場合、環境の変化により家の居心地が悪くなってレオはよく震えていました。今思えばもっと早く気付いて対処してあげればよかったと反省しています。

獣医さんからはストレス軽減のために「住環境の改善」「過度な心配や不安は不要」とアドバイスをもらいました。

住環境については窓をあまり開けないようにしたことで隠れる回数が減りました。「犬にとって落ち着ける場所を作る」ということが大事ということなんですね。

また飼い主やその家族が平然としていることも大切なんだそうです。犬は飼い主が心配や不安な表情をしていると、その気持ちを汲み取ってしまいます。「大丈夫?」「ごめんね」などの声がけは禁物。出来るだけ普通の生活を心がけましょう。

下痢が続いたら早めの診察を!

ワンちゃんに下痢の症状が現れたら、早めの診察をおススメします。

また病院で診察を受ける際、下痢をしている期間や回数、便の量や形状、下痢以外の症状(嘔吐・元気がない)を詳しく説明するとどのタイプの下痢なのかが判断出来ると思います。

できれば、便を家で処理せずに病院へ持って行くといいでしょう。病院によってはその場で検査してくれることもあるので、病名や原因が特定しやすくなります。

ワンちゃんの一日も早い回復を願って!